岩手・大槌町で5日、東日本大震災の発生以来、初めての本格的な定置網漁が行われ、まとまった水揚げに浜が活気づいた
震災後初めて、大槌町の沖合で本格的な定置網漁を再開させたのは「新おおつち漁協」で、震災の影響で経営破綻した旧漁協の業務を引き継ぎ、3月に発足した新おおつち漁協は、東京に本部を置く公益財団法人の支援を受け、被災した漁船を修理し、漁の再開にこぎつけた
5日朝は、港から約2キロ東にある漁場で網を起こした水揚げ量は計3トン余り、サバやソウダガツオが中心で「ご祝儀相場」も手伝って、通常の2倍以上の高値で取引された
定置網漁が順調に再スタートしたことを受け、新おおつち漁協はこれから始まる秋サケ漁にも期待を寄せていた 彦根市野瀬町の市清掃センター慰霊碑前で4日、殉職者8人の追悼と労働安全を誓う式典が行われたセンター職員やOB、市議ら約60人が参列し1分間の黙とうの後、磯谷直一・市民環境部長が殉職者全員の名前を読み上げ、「悲しい事故を二度と繰り返さないよう最善を尽くします」と、市長の誓いの言葉を代読して殉職者の冥福を祈った市役所や各支所・出張所、各出先機関でもこの日、職員が冥福を祈って黙とうした
同センターでは、1980年9月4日、ごみ焼却場のパイプを修理中の職員5人が硫化水素ガスで中毒死したほか、勤務中の職員3人が交通事故などで死亡している市は慰霊碑を建て、9月4日を「職場での労働安全を考える日」にしている同センターでは87年4月以降、死亡事故は起きていない 昨年9月の台風12号で犠牲者が相次いだ日から1年の4日、那智勝浦町や田辺市などの被災地で追悼の行事が開かれた県庁では半旗がかかげられ職員が黙とう各地で復興と防災への祈りがささげられた
◇「悲しみ繰り返さない」--那智勝浦
29人の死者・行方不明者が出た那智勝浦町の紀伊半島大水害記念公園(同町井関)で行われた慰霊祭には、遺族や仁坂吉伸知事らが出席した犠牲者を追悼するサイレンとともに黙とう犠牲者を悼みつつ復興への決意を新たにした
寺本眞一町長が式辞を述べている途中から雨が降り出し、やがて雷雨に仁坂知事は災害復旧工事の状況などに触れ「悲しみを繰り返さないように、災害前より強い和歌山をつくることを誓う」と追悼の辞を述べた
遺族らは遺影などを持って参列し、代表2人がお別れの言葉夫の長雄乾爾さん(当時65歳)を亡くした長雄シゲ子さん(65)は「泥だらけだった我が家も、ずいぶん元通りになり、子どもも孫も全員元気です結婚して44年間、幸せでした」続いて那智谷大水害遺族会代表の岩渕三千生さん(51)が「私たちは逆境を乗り越えて、できごとを後世に伝えないといけない官民一体となった復旧、復興をお願いする」と述べた参加者は次々と献花した
式に先立ち同公園では、被災したとされる日時に合わせ4日未明に29個の竹灯籠(とうろう)がともされた敷地の一部にはかつて岩渕千鶴さん(72)の自宅があった
土石流が襲い孫の紘明(ひろあき)さん(当時15歳)が死亡、夫の三邦(みくに)さん(同76歳)も1カ月後、心筋梗塞(こうそく)で急死した千鶴さんが暮らす仮設住宅には、紘明さんの野球のボール、審判をしていた三邦さんのプロテクターなどが飾られている千鶴さんは「持っている写真は野球のものばかり向こうでも2人でキャッチボールをしていると思う」と話す
一人暮らしだった岩本達子さん(当時80歳)の遺影を持って慰霊祭に参加したのは長女の山下恵子さん(50)「私には厳しくしつけをした母でしたが、孫とお菓子を食べている時は、にこにことしていた姿を思い出す」あの日は妹から「母が流されたらしい」と電話が入った道路が不通で駆けつけることができず「どこかに避難して無事でいるはず」と願ったがかなわなかった「楽しみだった母からの電話がかかってこなくなったのが悲しい」と涙を拭いた
井関地区の中でも土石流の被害が大きかった金山、西山地区で犠牲になった西巌さん(当時54歳)の姉、引地克子(よしこ)さん(59)は「同居していなかったので弟がいなくなった実感がわかないまた顔を見せてくれるような気がする」と話す慰霊碑に手を合わせながら「お父さんと一緒に私たちを見守ってください」と語りかけた【藤原弘、山本芳博】
◇「まずここが復興しなければ」--熊野那智大社
那智勝浦町の熊野那智大社では復興祈願祭が行われ、朝日芳英宮司が護摩木をたき上げ、祝詞を奏上巫女(みこ)が浦安の舞を厳かに舞った
朝日宮司によると、台風12号で倒壊した瑞垣(みずがき)の修理は終わり、上塗り作業などが進められている本殿の修理は年内に終わりそうという那智の滝周辺では復旧工事が続いている朝日宮司は「1年で復旧がここまで進んだまずはここが復興しなければとの思いで頑張ってきた」と話した
新宮市の熊野速玉大社(上野顕宮司)でも同日、熊野川大水害慰霊祭・復興祈願祭が営まれた同大社によると、熊野川の氾濫で流され、仮復旧している御旅所で工事が続いている【藤原弘】
◇「教訓生かして」--熊野地区
2人が死亡し、1人が行方不明の田辺市熊野(いや)地区遺族ら約200人が参列して追悼式があった地区住民らが手作りし前日夜にともした約200個のあんどんをたきあげ、犠牲者のめい福と地区再生を願った
参列者は祭壇に白いカーネーションをささげた亡くなった榎本艶子さん(当時71歳)の長女の愛須東美子(あいすとみこ)さん(49)が遺族を代表して「この災害は今、どこで起きても不思議ではない関係機関はこの災害を無駄にせず教訓として生かしてほしい」などとあいさつした追悼式に続いて復興祈願式があり、真砂充敏市長らが出席し、約100個のあんどんをたき上げた【山中尚登】
◇「つらい、でも前向きに」--伏菟野地区
昨年9月4日未明、大規模な土砂崩れで5人が犠牲となった田辺市伏菟野(ふどの)地区では市と地区主催の追悼式があり、遺族や真砂充敏市長ら約200人が参列土砂に埋もれたままの現場の祭壇前で黙とうし、花を手向けた
家族3人を亡くした打越加代さん(47)は取材に「1年たったとは思えず、落ち着いた今のほうがつらい気持ちは増している長女が元気に高校に通っているので前向きに頑張らなければ」と語った
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