iPhone、iPad用の無料アプリとして好評配信中の「MUSIC LIFE+(ミュージック・ライフ・プラス)」洋楽ロック雑誌の草分けである「ミュージック・ライフ(1951-1998)」のデジタル版として貴重な写真・記事の宝庫であるとともに新たなコンテンツもプラスした音楽ファン必見の内容だそのVol.09はTHE WHOの徹底特集今回はモッズ映画の金字塔である『さらば青春の光』についてのコラムを紹介しよう
モッズ映画であり、それだけではない
かつて若者だった大人が、屈折した苦い心を見つめ直す映画
『さらば青春の光』
1979年発表
販売:ジェネオン・ユニバーサル
監督:フランク・ロダム
出演:フィル・ダニエルス、レスリー・アッシュ、スティング
1973年のザ・フーのアルバム『四重人格』をモチーフに映画化した同名作品だが、邦題は『さらば青春の光』公開当時は、リーバイスを穿いたままシャワーで濡らして自分の足にフィットさせるとか、三つボタンのオーダー・メイド・スーツとか、モッズのファッション性ばかりが注目されていた感があるが、実はこの陳腐とも思えた邦題が、この映画の主題をいちばん端的に捉えていたのだったモッズに属する主人公ジミーが、格好悪くもがく姿は、まさに美化されて「青春」と呼ばれる最低な時期をリアリスティックに描き出している
主人公は、ロッカーズの幼馴染みが自分の仲間に袋だたきにされる姿を見て逃げ出し、メール・ボーイの仕事を馬鹿にしながらもそこで金を得、女の子を追いかけて結局裏切られ、親に反発しながらも家族と暮らし、憧れていたモッズ仲間がチップを受け取ってへつらうベル・ボーイだったことに失望するつかのまの快楽を追い求めて、結局はすべてが台無しにしかも主人公は、アメリカあたりの青春映画のヒーローのようにかっこよく死にもしないあくまでもリアルな現実で生きていく
そう、「青春」は、こんな風にドロドロしていて不器用で惨めなものだったんだ、ということを、大人になったかつての若者の心に苦い気持ちで思い起こさせるのが、アルバム『四重人格』の真髄なのだ
ピート・タウンゼントは、当初セックス・ピストルズのジョン・ライドンに主役ジミーを考えており、フィルムテストまで行っていたが、その案は配給側によって却下され、当時無名だったフィル・ダニエルスがジミー役となった1997年に行われたザ・フーのUS ツアー「四重人格ライブ」でエース・フェイス&ベル・ボーイ役を演じたビリー・アイドルいわく、パンクは、いわばモッズとロッカーズが融和したその後の姿のようなものジョン・ライドンのモッズ姿、不器用で最低なジミー像もさぞ魅力的だったことだろう
映画公開の前年9月には、キース・ムーンが死亡映画制作自体を取りやめるという話も持ち上がっていたしかしこの映画が公開されたことによって、映画『さらば青春の光』はカルト的な青春映画の金字塔になり、ザ・フーのアルバム『四重人格』もさらに再評価された
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サカナクションの最新シングル「夜の踊り子」の購入特典が、今週末9月1日と2日に彼らが出演する夏フェス会場限定で用意されることが明らかになった
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9月1日は「SWEET LOVE SHOWER 2012」、2日は「RUSH BALL 2012」にヘッドライナーとして登場するサカナクションこの会場で「夜の踊り子」を購入した人には「踊」と「跳」の文字をあしらったタトゥーシールセットがプレゼントされる大胆な漢字1文字のデザインには“フェスで思いっきり「踊」って「跳」ねてほしい”という思いが込められている2会場のみの限定アイテムとなるので、希望者はCD販売ブースへ急ごう
また9月5日(水)21:00からは、先日8月29日に配信されたシングルリリース記念Ustreamの再放送も決定した番組では山口一郎(Vo, G)が今作に縁のあるゲストを招いてトークを繰り広げる今回はモッズ映画の金字塔である『さらば青春の光』についてのコラムを紹介しよう
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